The best measure for predicting success in life may not be your IQ or your sats, but a factor scientists are calling "emotional intelligence"
(人生で成功できるかどうか、本当の意味で聡明な人間かどうかを決めるのは、IQではなくてEQの高さだ)
──“TIME(10/02/1995)”
雑誌TIME

January 24, 2006

聖賢に学ぶEQ力講座第4回「やる気の構造」

 この記事をお読みの親御さんは、ご自分のお子さんの能力を開花させ、幸せな人生を送らせたいと願っておられることと存じます。今回はやる気の構造について考えてみたいと思います。


●素朴に信じて頑張れた世代

 私は昭和33年の生まれですが、私達の年代はすでに三無主義の世代だといわれました。三無主義とは「無感動、無気力、無目的」などと否定的な感情を抱いた世代だというのです。実は歴史的にみると、やる気の一番の源泉は、「食べることへの情熱」から始まっています。つまり人間にとって「腹一杯ご飯を食べたい」という思いが「頑張る」という行為に繋がってくるのであります。私達の時代は「飽食の時代」と呼ばれています。食べて食べて挙句の果てに「ダイエット」などということに一生懸命になります。まことにばかげたことでありますが、こういう時代が到来したのは、そんなに昔のことではありません。20世紀の後半に突如現れた人類にとっての異常事態なのであります。


 昔は頑張って勉強して立身出世して、良い生活を送ろうということは、人間にとっての大きな目標でありました。戦後このことを素朴に信じて頑張れた世代というのは、ある意味で幸せであったかもしれません。良い学校を出る、そして良い会社に入る、そして幸せな一生を送る。この図式を深く考えてみるまでもなく受け入れることができる人々にとっては、人生の選択の苦しみを味わわなくてもよかったのでありましょう。


●混沌とした時代の到来

 ところが、この10年の間確実に世の中が変わりました。それは、今の子供達にとって自分達の親の世代よりもより高いレベルの生活をすることが全く期待できなくなってきたと同時に、どんなに良い大学を出ても、またどんな良い会社に入ってもそれだけでは、人生が幸せにはならないという混沌とした時代になってきたのです。よく「個性の時代にはいった」などと言われますが、親としては「個性を伸ばすこと」と「わがまま」の境目がよく分からなくなってきているのです。


 それでもとりあえず有名小学校や有名中学校に入っていれば安心ということで子供の尻を叩いているのです。あきらかに言えることで、この数年の間に起こることはどういうことかといいますと、まず大学はどこでも入れる時代に入るということです。おそらくいくつかの超難関大学を除けば、かなりの確率でどこでも入れるのです。しかも超難関大学を出たからといって、人生がどうなるというものでもありません。なぜって、商売をして行く時に、自分の胸ポケットに「私は ○○大学出ですから、この商品を買ってください」とは書かれていないからです。また「私は○○大学を出ましたから、どうかこの企画を通してください」といってもおそらく何の意味もないでしょう。


 そのことを考えてみると、もう一度子供を勉強させるということの意味を真剣に考えてみる必要がありそうです。


●子供にとっての一生の宝

人間にとって必要なことは、自分の可能性を一生を通じて開いていくことにその真実があります。このフィロスの語源でもありますが、かつてギリシャ時代には人間の愛を三つのレベルで考えました。その一つがアガペーというもので、これは人を思いやる気持ちです。「慈悲」といいます。二つ目がエロスというもので、これは求める愛です。男女の愛などもこれに入ると思います。 そして三つ目がこのフィロスです。これは「知への愛」「成長への愛」と呼ばれています。この力により人類は文明を発展させてきたのです。勉強というのは言葉通りに言えば、「強いて勉める」ということですから、この言葉の中には非常に苦しいということが現れています。しかし本当は人間にとって今日まで解らなかったことが解ったり、今日までできなかったことができたりするとこれは大きな喜びであるはずです。つまり学校の勉強に限らず、この今までできなかったことができる喜びの回路を子供達の心の中に造ることができたら、おそらくそのことは子供にとって一生の宝になると思うのです。


●感動すること

 EQに対してIQという言葉があります。これは知能指数のことですね。私達は正確にこのIQの数値を学校の先生から教えられていませんが、普通の人は100くらいの数値だそうです。そして賢い子供は120、秀才は140、天才は180くらいだそうです。時々天才の子供をテレビやマスコミを通じて私達は知ることがあります。そういう子供は10歳くらいで高等数学を易々と説いたり、難しいピアノを軽々と弾いたりします。しかし後で追跡調査をしてみると、そういう子供達の80%は途中で普通になってしまったり、時には精神的な疾患を患ったりということが少なくないようです。


 なぜでしょうか? それは私達にとって「あの人は頭が良い」ということと人生の中ですばらしい成果を残すことは全く別次元のことであるからです。


 遺伝子工学の権威である筑波大学の名誉教授の村上和夫先生が面白いことを仰っています。それは遺伝子的にいうと、天才の遺伝子も智恵遅れの子供の遺伝子も全く変わらないそうです。すなわち140億あると呼ばれる脳細胞の構造は人によってほとんど差がないということなのです。


 しかし、実際には人生の中で桁外れの仕事を為す人もいれば、また浮浪者のようになって人生を棒に振る人もでてきます。その差は一体なんであろうかと言えば、その答えは、その人間の遺伝子がONになっているか、OFFになっているかという違いなのです。ではその遺伝子をONにするためには、どうすればよいのでしょうか? その答えは「感動すること」なのです。人間のやる気は理屈からはでてきません。「よし、やるぞ」という意志は論理的なものではなくて実に感情が支配しているパトスの世界なのです。つまり、このパトスの精神をしっかりと掴んでいる人間は生涯を通じて幸福を手にすることができるのです。

●親の生き様

 かつて憲政の神様と呼ばれた、尾崎行雄翁は生前「人生の本舞台は未来にあり」と常々語っておられました。すなわち、それまでどんなにすばらしい成果を残したとしても、人間にとって大事なことはこれからの未来への思いをもっているかどうかということなのであります。


 とするならば、親である私達は自分の人生の中で、この未来への情熱をどれだけ磨いているかということが非常に大切になってくるのです。そして人生の中で夢をもって生きることがどんなに素晴らしいかを親が自分の人生の中で体現するのです。その生き様が子供にとって目標を持つことはすばらしいのだという感覚に繋がっていくのです。


 ただただ「勉強しなさい」といっても無意味でありましょう。「あんたの将来のことを思っているのよ」といっても、まず通じません。


 一つ小話をしましょう。

 日本のあるバリバリのビジネスマンが南海の島に仕事をしにいったときのこと。浜辺を歩いていると、ハンモックに揺られて一人の若者が昼間からグータラしていました。そのビジネスマンは若者にいいました。

「君、君はどうして昼間からグータラしているんだい?」

それに対して若者はいいました。

「どうしていけないんだい?」

ビジネスマンは答えました。

「それは、若いうちにがんばらなければ出世もしないし、お金もちにもならない」

若者はまた聞きました。

「出世してなんになるんだい?」

ビジネスマンは答えました。

「それは出世してお金が貯まれば、あくせく働かなくとも老後には南の島でのんびりと暮らせるではないか」

それを聞いたときに若者は笑いました。

「なんだ、そんなことが目的なのか。のんびり暮らす事が目的なら、そんなに苦労することはありません。僕はすでにのんびりとした生活を満喫しています。」

 ビジネスマンはそれを聞いて黙ってしまったといいます。

 いかがでしょうか? こういうことって実はよくあるのではないでしょうか。「頑張れ、頑張れ」とは言うが、よくよく突き詰めていくと一体何の為にそれを行っているのかわからなくなってきています。


 しかしでは南海の若者はそのままグータラした一生を送って本当に幸せかというとそうではありません。必ずグータラしながら無目的に生きていると、必ずどこかで「あっ、しまった」ということに気がつくのです。一度しかない人生を何につかおうとしているのか、わからなくなり後悔してしまうのです。


●失敗してもチャレンジを

 人間にとって大切なことは、実は最後の形あるゴールが実現するというだけではなく、その目標に向かっていくプロセスそのものの中にあるのです。毎日の日々の中でどんなに些細なことであっても、何かを発見し何かの成長を見るということが、人間にとっての最大の幸福の一つとなっていくのです。


 そのためには自分の感性を磨いていくことです。それは五感で味わうことです。そして自分が「よしやろう」と思ったことを思いきってやってみるのです。そうすると、実は思ったよりも簡単であることがわかりますし、それを体験した人にしかわからない快感をえられます。


 かつて私はサイパンでスカイダイビングをしたことがあります。空中4000メートルから飛び降りるのですから、本当に恐い思いをしました。セスナの窓から飛び降りる瞬間は本当に足がすくんでしまいました。しかし思いきって飛んで見ると不思議なことにそこには今まで体験したことがない素晴らしい世界が広がっていました。もちろん時速200キロメートルで落下していくのですから、尋常ではありません。しかしまさに鳥になったような感覚でした。飛ぶ前は「死んだらどうしよう」とか思っていましたが、やってみると案外とできるものです。私達は何かをする時に「失敗したらどうしよう」と考えます。しかしこう考えてみたらどうでしょうか。


「失敗したって大したことはない。失敗したらまたそこから考えればよい」そう思うと気楽になります。確かにそれにチャレンジしなければ失敗はありません。しかし失敗を恐れて何もしない人生よりも失敗してもチャレンジする人生のほうが素敵ではないですか。


そしてもう一つ重要な心理学の法則をお教えしましょう。それは「人間は絶対にできないことを願うことはできない」というものです。つまり私達が何かを「やってみよう!」と思うことがあったら、そのことはすでに実現に向かって一歩を始めているのです。人間の心の動きはまさにエネルギーです。その夢に向かって進むエネルギーは自分が「やめた」と思わない限りどんどんと進んでいくのです。要はやるかやらないかと言う事です。

●目標達成のコツ

今年の初めどのような夢を描かれたでしょうか? 目標達成のコツを10こ書きたいと思います。

1. その目標が実現したときのイメージをはっきりと心の中で思い描けますか?
2. その目標は、いつまでにやるという期限が区切られていますか?
3. その目標を紙に書き毎日それを見ていますか?
4. その夢のことを思ったとき胸がわくわくしますか?
5. その目標実現のために無条件に応援してくれる人が一人いますか?
6. あなたがその目標を達成したときにあなた以外の人で喜ぶ人がいますか?
7. その目標実現のために今日する小さな一歩が何か前日にわかっていますか?
8. あなたはいままで自分の目標が実現できなかった時に人のせいにしていませんでしたか?
9. あなたは自分の人生そのものが無条件にすばらしいものであると考えてますか?
10. いままで自分の人生の中で感動する体験を重ねていますか?


今年もどうぞ、実りある一年にしてください。

Posted by eqtest at January 24, 2006 01:08 PM
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